ソフトを作ってみたい(3/4)

〜 変数とは 〜

トップ / ソフト・ゲームを作るには / 変数とは

ソフトを作ってみたい(1/4) - プログラミングって?
ソフトを作ってみたい(2/4) - プログラムの基本の基本
ソフトを作ってみたい(3/4) - 変数とは
ソフトを作ってみたい(4/4) - さっそく始めよう

変数

 ここまでは、処理の大まかな流れについて見てきたと言えます。 それに対して、ここからはもう1つの重要な要素である 「変数」について見ていきたいと思います。

変数って何

 「変数」というと数学で習った「変数」を思い浮かべる人も多いかもしれません。 しかし、数学でいう「変数」とは少し違います。 とりあえず、難しいという思い込みは脇に置いておいてください。


 変数というのは、簡単に言えば、「コンピュータの記憶」です。

 人間は、物を見たり聞いたりすると記憶することができます。 記憶するということは一見単純なことの様に見えますが、 実際には、見たり聞いたりしたデータを「」の中に保存しておかないと、 思い出すことはできませんね。コンピュータでも同じように、 「ハードディスク」という所にデータを保存します。

 しかし、コンピュータにとってもっと大切な「記憶」があります。 それは、「たった今のことを覚えている」ということです。 たとえば、今「何か」のことを考えていたとしても、 「記憶」がなければそのついさっき考えていた「何か」が何であるか すら覚えていることができません。 日常感覚には合わないかもしれませんが、コンピュータはそういう「記憶」をもっています。

 その「ついさっきのこと」を記憶する仕組みが「変数」です。

記憶に名前を付ける

 コンピュータでは普通、記憶をするためにその「記憶」に名前を付けなければなりません。 これが、「変数の名前」になります。 なぜ名前を付けるかというと、名前を付けないと何の記憶か分からなくなるためです。 人間の場合も「曲を知っているのに曲名が出てこない」と困ることがありますね。

 ここで例を挙げてみたいと思います。自分の一番好きな歌の歌詞を記憶したいとします。 ここで「好きな曲の歌詞」という名前を付けてみます。

 ここで、「好きな曲の歌詞」は何か?とコンピュータに聞いていみます。 すると、その人の好きな歌の歌詞を知ることができます。

 これは、別の言い方をすれば、 「好きな曲の歌詞」という変数からその内容読み込むということです。

データを書き込む

 さきほど、「好きな曲の歌詞」というのをやりましたが、 もしかすると好きな歌が変わってしまうかもしれません。 そこで、「記憶」を「書き換える」必要があります。

 変数の名前を使って、その「記憶」は簡単に書き換えることができます。 好きな曲が変わったときに、その曲の歌詞を書き換えましょう。

実際のプログラムを見てみると、

SukinaUta = "ある日 森の中 熊さん…"

 などとなっています。 この場合「SukinaUta」という名前の変数に「ある日 森の中 熊さん…」という文章を覚えこませることができます。

なお、このように変数に何かを書き込むことを、「変数に代入する」といいます。 よく使う言葉なので、覚えておきましょう。

まとめ

 ここまでの話をまとめてみます。

 変数というのは、コンピュータの記憶のようなもので、名前を付けて読み込んだり代入したりできるものです。

実際に使う

 実際に使うためには、変数の使い方を知らなくてはなりません。 そこで、簡単な特徴の様なものを紹介しておきます。

変数の値の種類

 このような「変数」をコンピュータが扱うために、 実際には変数に入れる(書き込む)ことのできる値の種類が決まっています。 例えば、数字を入れる変数には「数字」しか入りませんし、 文字列(文章)を入れる変数には「文字列」しか入りません。 言わば入れるものによって容器の形が違うということです。

 さらに、コンピュータの記憶は有限なので、数字を入れるにしても、 「0 から 255 までの整数」とか 「-32768 から 32767 までの整数」のように、 入れることのできる数字の範囲が決められていたりします。

 変数にはこのような制限があるので、その制限に合わせた使い方をしなければなりません。

変数を組み合わせる

 実際のプログラミングでは、多くの「変数」を組み合わせて複雑な処理をします。 単純な例ですが、 例えば「今の日時」を知りたい時に「年」・「月」・「日」・「時」・「分」・「秒」の6つの変数があれば、 「今は2123年4月5日6時7分8秒です」のように時刻を表示することができます。

(実際には表示する直前に、それぞれの変数に実際の時刻の値を代入しなければなりません。)

 さらに、「時」に 60 を掛けて分を足す などの計算をしたりすると、 「今日の朝0時から何分たったか」のようなことも分かります。 また、あることをしたときの時間や日にちを変数として取っておいて、 後から使うことも出来ます。


・ 次のページへ

トップ / ソフト・ゲームを作るには / 変数とは

トップページ

2006/2/19 更新